2006年8月25日
狩人と犬、最後の旅
ずっと楽しみにしていた「The Last Trapper - 狩人と犬、最後の旅」をやっと観てきた。
ロッキー山脈に暮らすマウンテンマン、ノーマン・ウィンター。最後のトラッパー(罠猟師)の物語。
す、素晴らしすぎました。
フォーストシークエンスからラストシーンに至るまで、その美しさと気高さに、圧倒された。
「いきるとは、こういうことだ」というキャッチコピーがついているが、「人間と犬の理想の関係とは、こういうことだ」という印象。
言葉を失うような映像美が展開されるのだが、同時に数少ないセリフが効果的に胸に刺さる。
「獲物を殺す理由を問われれば、肉と毛皮をとるため、と答える。憐れみはもたない。(彼らに)感謝する」
「狩人は動物を殺すことで、この自然を守っている。矛盾するようだが真実なのだ」
「我々は自然と調和するべきだ。人間は自然の一部なのだ」
うろ覚えなので、まったく正確ではありませんが........
それにしてもノーマンとその妻は、実に犬をよく褒め、常に話しかけていた。
褒めて褒めて褒めて、過酷な作業を犬達に課すのだ。
そしてそれを求められた犬たちの充実しきった顔といったら........
あれこそが犬の喜びであり、犬の幸せなのだろう。
パンフレットに寄せた野田知佑氏の文章にもこう記されていた。
「犬との付き合いの基本はほめることだ。そうして心を通じていないと、いざという時にいうことをきかない」
まあ、そういうことだ。
はてさて、スポイルされきった我が家の愛犬モーフィーちゃん。
コイツとはどうやって付き合っていったらいいのだろう?
当たり前だが、現代日本のいち地方都市である浦和は、ロッキー山脈とは自然環境も社会環境もまったく異なる。
やたらに褒めたり話しかけたりすりゃいいってものでもない。
ヤツらがそのプライドを確立できるハードな仕事を与えつつ褒めまくる必要があるのだ。
ちょっと難しいなあ..........
だから日本の犬はすぐに病気になっちゃうのだ。
とりあえず、今度山に登る時は、オレのザックでも担がせるか......?!
それはちょっと違うか..............
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コメント
おいらも観て来ました。
映像美に酔いしれました。
急展開な映画ばかりの昨今・・・
写真集をめくっていくような・・・
本当に素晴らしい映画でしたね。
こんな映画、日本で公開されるのに2年もかかっている。タイミングを計っているのですかね?
投稿者 とーちゃん : 2006年8月26日 10:54
とてもいい映画のようですね。
新聞か何かで見て、映像の美しさと内容が気になっていました。
そういえば、今日行ったいつものモンベルでも宣伝していました。
雑沓に疲れた心を癒し、模索しているはなとの理想の関係を見つけるヒントが見つかるかな。
投稿者 はなぱぱ : 2006年8月26日 21:54
とーちゃんさん
たしかに写真集をめくっているような美しいショットの連続でしたね。
なんで2年もかかったんですかね、「皇帝ペンギン」とかその手の動物映画とかぶらないようにタイミングを計っていたのでしょうか。
はなぱぱさん
すごくいい映画でしたよ。
我々日本の普通の飼い主にとって参考になるかどうかは、見た人の受け取り方次第だとは思いますが、作業犬と人間のひとつの理想のカタチは描かれていると思います。
オススメします。
投稿者 かえる : 2006年8月27日 11:36
そうですよね〜やたらと褒めればよいってもんじゃないんだろうけど。
寝てばっかりでお仕事ってなに?ってなわんこにどこ褒めたらよいのか。。
でも最近の我が家では偉いね〜良く寝たね〜偉いね〜起きたの?ってもうー老犬はいるだけで良い子なのですよ(笑)
投稿者 ローミー母 : 2006年9月3日 21:32
ローミー母さん
ある意味、現代日本のわんこ生活って、過酷な大自然の中よりハードでストレス満載かも。
元気でいてくれるだけで感謝感謝、褒めてあげる必要アリ、かもしれませんね。
それにしても、ローミー家のアラスカ旅行はウラヤマシィー!!!
投稿者 かえる : 2006年9月3日 21:56